昨年中は当ブログにお付き合いいただき、誠にありがとうございました。
本年も引き続きよろしくお願いいたします。
昨年に引き続き2017年元旦。
竜ヶ岳からの初日の出、ダイヤモンド富士です。
山道では多くの方々とすれ違います。
ほんの一瞬の出会いですが、老若男女に関係なく、皆さん一様に「こんにちは」と
挨拶を交わします。
今回はこの挨拶について私なりに考えてみました。
丹沢の大倉尾根や大山、高尾山、御岳山といった人気登山ルートでは、何百人
という多くの人にすれ違います。
その都度「こんにちは」と挨拶を交わしますので、言い疲れてしましますよね。
でも、すれ違う人と全く挨拶を交わさなかったら、どうだろう・・
そもそも、皆さんは何のために山へ登るのか?
目的は多様だと思いますが、多くの方々は日常の喧騒から一時的に離れ、登山という
身体を酷使する行為を通じて、健康な心身を作りあげる事が目的だと思います。
そんな多くの人が同じ目的をもってすれ違う時に交わす挨拶だからこそ、気持ちの
よいものなんだと思います。
私の様にトレーニングと称して同じ山を何度も登ってばかりいる人も多いかとは
思いますが、私にとってはいつもの山でも、大半の人は初めて登る山だったり、
その季節には初めて登る山だったりしますので、まだ見ぬ世界に想いを馳せ、
期待に満ちた「こんにちは」だったりまします。
また、それまでの自分の限界を超えたチャレンジから発せられる「こんにちは」
だったりもします。
そんな人々の大切な1日、一生の思い出に残るかもしれない1日を台無しにする
事は何人とも許されるわけはありません。
CS理論に「顧客満足とは足し算ではなく掛け算である」というものがあります。
たとえ一期一会でも、その出会いがいやなものだとしたら、素晴らしい1日になるはず
であったその日が嫌な思い出になってしまうかもしれません。
ただすれ違うだけの一瞬の出会いですが、息を切らせながら頑張っている人に、笑顔で
「こんにちは」、「あと少しだよ」などと話しかけてくれたら嬉しくない訳がありません。
何気なくかけた一言で、「挫けそうだったけど、あと少しだから頑張ろう!」などと
思ってくれるかもしれません。
過去、私が息子と一緒に登山した際もそうでした。
「よく頑張っているね」、「あと少しだよ」、「何年生?すごいね!」などと励まされた
息子は満面の笑顔であり、また山頂では「よく頑張って登ってきたなー、すごいなー」
などと多くの方々に褒め湛えていただき、そんな息子からは「また行きたいよ」、
更には「僕は山岳救助隊になりたいな」などと言うのです。
そして努力して勝ち得た登山でのご褒美は、言わすもがな素晴らしい眺望です。
雄大な山々、見事な雪渓と青空のコントラスト、山頂から望む夕日、満天の星空、
雲海にご来光、色鮮やかな花々、ライチョウやオコジョといった動物との出会い・・
これは経験した人にしか分かりませんね。
その世界を知ってしまった人は病み付きになり、また「こんにちは」と元気に挨拶を
繰り返すというものなんだと思います。
挨拶って人と人を繋ぐコミュニケーションの入り口なんですね。
挨拶から始まり、挨拶に終わる。
その間は励ましだったり、情報交換だったり、時には心配をしたりして言葉を繋ぎ
ます。
例えば、「数メートル先に蜂の巣があって、皆刺されているからトラバースした
方がいいよ」、「この先で蛇を見かけたから注意してね」、「この先の山道が崩れ
かかっていて危険だから要注意だよ」などと時として情報を交換します。
また、具合が悪そうな人がいたら気にかけたり、怪我をした人がいたら応急処置を
してあげたり、困った時に何もない山だからこそ、挨拶をきっかとしたコミュニ
ケーションから始まる人心が存在します。
あとは多くの人が経験している事だとは思いますが、人が少ないルートで不安に
なっている時に、前から人が来て「このルートは●●に抜けるルートで間違いない
ですか?」なんて話しかけた事ってありますよね。
そんな時はルートの正否に関わらずも、自分の現在位置がつかめただけで安心した
事でしょう。
挨拶の重要性に関して、長々と乱文を書き連ねてしまいました。
ここまでお付き合いいただき、誠にありがとうございます。
私はこれまで多くの山歩きをして来ましたが、上記に該当しない方をたくさん山中で
見かけました。
挨拶をしない、危機管理もしないで、人の言う事に全く耳を貸さない人がいました。
ヘッドフォンをして、大音量の音楽を聴きながら山歩きをしている人もいました。
背景には過信によるもの、または人に関わる煩わしさが存在し、そしてそのような
行動になってしまうのでしょう。
普段は登山者に対して優しい山でも、季節や天候状況によって牙を剥きます。
装備不足、経験不足、知識不足、危機管理不足など、様々な不足要因により遭難は
起こります。
遭難を防ぐ術は、五感を研ぎ澄まし、装備や知識の重要性に再認識していただき、
そして挨拶から始まるコミュニケーションの重要性をしっかり認識していただいて、
安全登山に心がけていただきたいと思うのです。
以下おまけです。
私にとっては日常的なトレーニングの山ですが、先週土曜の丹沢大山。
快晴の中の富士方面。
富士。
相模湾。 大島の先に利島と新島の島影。
丹沢大山は、表参道を避ければ人が少なくて登りがいのある山です。
ある程度の経験と体力が必要ですが、大山三峰や日向薬師から登り、蓑毛や弘法山方面へ
抜けるのル-トがオススメです。
次は日曜日の高取山&仏果山。
山頂の展望台です。
仏果山は仏果和尚が修行したと伝えられる低山ですが、経ヶ岳へ抜けるルートは
ヤセ尾根などが連続して何気に楽しいルートです。
では、引き続き次なる山を目指します。
行動あるのみです!
富士山で行われた雪上訓練に参加してきました。
晴天です! 須走から見上げた富士の上に月。 すごい雪煙です。
富士吉田口の馬返しに全員集合。 出発です。
今年は滑落事故が多く、2週間に3名も死亡しているそうです。
五合目に到着。 雪上訓練開始です。
山頂付近はすごい雪煙。 1日目は徹底的に歩行の練習。
巨大な富士の影です。
そして翌朝。
夜通し吹いてた風は止み、穏やかな朝です。
森林限界を超え、六合目へ。 素晴らしい!
日の出です。
七合目付近に到着。
山中湖方面。
河口湖方面。 奥は冠雪した奥秩父連山。
斜面はツルツルです。
素晴らしいロケーションの中での雪上訓練。
以上で終了です。
今回は経験豊富な2名の山岳ガイドさんに、アイゼン歩行、滑落停止、
ロープを使用した登降、ビレイ法など、2日間みっちり教えていただ
きました。
雪上訓練には初めて参加させていただきましたが、素晴らしいロケー
ションの中で天候にも恵まれ、大変有意義な経験と知識をいただく
ことが出来ました。
ありがとうございます!
引き続き低山でトレーニングを積んで、雪山を目指したいと思います。
次なる山を目指し、行動あるのみです!
今回は低山ですが、関東平野と丹沢主脈を一望できる山頂を持つ山、
東丹沢の仏果山へ登ってきました。
愛川町の半原よりスタートです。
愛川町はホタルの里。 水がキレイです。
里山はまだ紅葉が見ごろ。
入山です。 先ずは高取山を目指し登り詰めます。
嬉しいのですが整備され過ぎです。 ひたすらコンクリート丸太の階段・・
今年は熊が多い・・ 注意喚起看板を見慣れてしまいました。
高取山の山頂、標高705mに到着。
森林に覆われた山頂なのに、展望抜群なのはこの展望台のお蔭です。
早速展望台に登り、宮ヶ瀬湖と丹沢の主脈を一望。
関東平野。
引き続き尾根伝いに仏果山へ。
気持ちよい風と紅葉に癒され、
仏果山の山頂、標高747mに到着。 この山頂にも展望台です。
手前の山が高取山。
関東平野その1
関東平野その2
大山と表丹沢方面。
短い時間でしたが満喫しました。 下山途中にはりんどうが!
下山しました。
すごいメガソーラー! 横浜スタジアムの2.5個分の敷地らしいです。
以上で今回のぶらり旅は終了です。
たまにはのんびりハイキングも楽しいものです。
この山頂の夜景はとてつもなくキレイなのでしょう。
山頂で一晩過ごしてみるのも面白いかもです。
では引き続き次なる山を目指します!
行動あるのみです。
穏やかな晴天の週末、
先日お世話になった(マキ運びをお手伝いした)
甲武信小屋の徳さんに、ふらっと会いに行こうと決め、
徳ちゃん新道から甲武信に入山です。
明け方、西沢渓谷の駐車場よりスタートです。
紅葉は終わりに近づいていますが、きれいです。
近丸新道の登山口を通り過ぎ、徳ちゃん新道の登山口へ。
紅葉に染まる緩やかな坂道。
見事な紅葉。
急登が始まりました。
やがて尾根に出て更に急登。 その先に近丸新道との合流点。 ここからは戸渡尾根。
行く手に木賊山のピーク。 急登尾根をひたすら登り詰めます。
標高を上げると道の傍らにウラシマツツジ。
霧氷が落ちて、地面を覆い尽くしています。
木賊山手前の崩落地。 素晴らしい展望です。
西方面には冠雪した南アルプス。 素晴らしい!
更に進み木賊山の山頂に到着。
山頂の先の崩落地から甲武信岳のピーク。
視界を左に振ると八ヶ岳。 全部見えます。
甲武信小屋に到着。 ここで長い休憩です。
小屋の中を覗いても徳さんが居ません、残念・・
と思っていたら、ふらっと現れました。
徳さんとしばらくお話しした後は、山頂へ。
北西方面。 遥か彼方に北アルプス。
南西方面。 真ん中手前が国司岳、右手が金峰山。 奥に南アルプス。
南東方面。 手前に黒金山、乾徳山。 奥に富士山。 素晴らしい!
そして、ついでに私・・
ははっ・・ 恥ずかしいので下山します・・
下山しました。 すっかり夕暮れ時です。
鶏冠山の先っちょだけ夕日を浴びています。
以上で終了です。
徳さんにも会えたし、今回も素晴らしい旅になりました。
そして高低差1400mほどの徳ちゃん新道。
秋の日帰り登山には程よい行程です。
それでは、引き続き次なる山を目指します。
行動あるのみです!
今回は2日間みっちり岩登りのトレーニングをやってきました。
1日目が日和田山で、2日目がつづら岩です。
先ずは1日目、奥武蔵の「日和田山」。
日和田山へは高麗駅から出発。
全員集合しました。 途中に「みそ漬とうふ」。
登山口に到着。
あっという間に岩場に到着です。 先行組みが壁に取りついています。
この後は写真を撮る暇なく、先行する皆さんと同様にトレーニング。
ちょっと分かりづらいですが、上部が私。
トレーニング後は、日和田山の山頂に行ってみました。
カマキリが産卵中です。
山頂から都心方面。 この山頂は夜景の絶景スポットですね。
2日目、奥多摩の「つづら岩」。
登山口から緩い坂をしばらく登ると、岩盤を滑らかに落ちる「綾滝」。
綾滝の先は急登。 途中にガクアジサイの群落。 ナラ?の巨木。
つづら岩へは、なかなか長いアプローチです。
つづら岩に到着。
リードクライマーのお二方が取りつき、クライムオンです。
TOPから下を覗くとこんな感じ。
お恥ずかしいですが、TOPで記念に一枚撮ってもらいました。
今回は経験豊富なリードクライマーのお二方に、アイゼンと手袋を
装着した冬季登攀や、様々なシーンにおけるロープシステムの
構築法などを教えていただきました。
とても内容が濃い2日間となりました。
ありがとうございます!
それでは、引き続き次なる山を目指します。
行動あるのみです!
久々の秋晴れです!
絶好の登山日和です。
今年の富士は冠雪後に登ろうと決めていたのですが・・
気持ちが逸ってしまいました。
富士宮口の新五合目から入山です。
富士市&富士宮市方面。
愛鷹山&伊豆方面、いやー素晴らしい!
出発です!
夏の登山道みたいな混雑は全くなく、歩きやすい!
秋の風が気持ちいい!
眼下には紅葉!
あっという間に六合目(2600m)。 その先に七合目が見えます。
東には宝永山。 その先に箱根の山々。
七合目(3000m)を過ぎ、行く手には八合目。 岩の下には氷柱。
八合目(3200m)に到着。小休止です。
九合目に向け出発です。 山頂が近づいてきました。
九合目(3400m)に到着。山頂まであと少し!
九合五勺(3550m)に到着。
相変わらず快晴です。 素晴らしい!
眼下には登り詰めてきた斜面。 五合目の駐車場が小さい。
駒ヶ岳(3712m)に到着。
参拝したら剣ヶ峰へ。
お鉢&剣ヶ峰。
一周1時間のお鉢。
最後の上り坂。 北西の風が強く、寒い。
富士山頂(剣ヶ峰)、標高3776mに到着!
更にお鉢を北に進みます。
眼下は大沢崩れ。 そして毛無山、小さい・・
その先に南アルプス、全部見えます!
南アルプス拡大。 甲斐駒~農鳥。
塩見~赤石。
手前に茅が岳。 その先に八ヶ岳。 北アルプスも見えます。
一通り楽しんだところで下山開始。 七合目付近に雲海が。
雲の中に突入です。まるで 飛行機に乗っている感じです。
以上で富士登山は終了です。
今回は想像した通り、いや、それ以上の山行になりました!
次は冠雪後に富士吉田から登ってみたいと思います。
また真冬になったら冬季訓練をやりに来たいと思います。
そんな感じで、引き続き身近な日本一の山、富士山を満喫させていただきます。
では、引き続き次なる山を目指し、行動あるのみです。