そこに山と滝があるから

笛吹川鶏冠谷右俣を遡行

前回に引き続き笛吹川へ。 今回は鶏冠谷の右俣を詰めてみました。

全てが自己責任ですね。 計画と装備は万全に!

東沢に入ります。 甲武信方面はガスっています。

前夜に集中豪雨があったので、水量が多く、そして濁り気味です。

手作りの橋を渡って、鶏冠谷出合。

鶏冠谷に入渓です。

最初はゴルジュ状の暗い谷が続きます。

魚止ノ滝10m。 この滝は登れないので右側から高巻き。

高巻きから下降すると2段5m。

ゴルジュは終わり、明るくなりました。

飯盛沢出合の先に2段3mナメ。

小滝の連続。

奥飯盛沢の出合。 この沢の滝は登れるのでしょうが、登りたくない・・

3段12mのナメ滝。 下部の1段は滑って登れそうにないので右を巻きです。

上部の2段を登ります。

逆くの字の滝15mは流芯を直登。

小雨が降り出しました。

再びゴルジュの中へ入ります。

ゴルジュが終わって開けるとナメ床が続き、

二俣に到着。 右俣へ進みます。

3mの先に見えるのが25m大滝。 ここは右側から高巻き。

(高巻きし過ぎて、沢へ降りるのに50mほどの懸垂となってしまいました・・)

ゴルジュの中に下降すると小滝が連続。

その先に倒木がかかる4m。 この倒木がなければズブ濡れの流芯しかルートが見えません。

30m大滝。

遠巻きにルーファイ。

ズブ濡れになって滝下に潜りこみ、右側の壁を巻き気味に登るルートが見えました。

最後が少しキツイ感じでしたが、フリーで登れる滝でした。

8mは右から。 雨が強くなってきました。

その後はナメ床だらけ・・ 雨が更に強くなり、楽しくない・・

天気がよければ楽しいナメ滝も、強い雨の中では早く終れって念じてしまいます。

最後に40mの大滝がありますが、雨が強すぎて写真すら撮る気がしなかったです。

そんな中、一番辛かったのは戸渡尾根までの最後の詰めです。

森林帯の道なき斜面をただひたすら登り詰めるという面白くないオチです。

更には、強い雨が降りしきる中の戸渡尾根&徳ちゃん新道の下山もツルツル滑って

最悪なものでした。

そして下山後の笛吹川は濁流となってました。 怖ろしい・・

 

以上で終了です。

大気が不安定なので雨が降るのは分かっていましたが、ここまで雨が強くなるとは

予想外の展開でした。

そろそろ夏山の縦走登山に向かいたいところではありますが、今年はなかなか天候が

安定してくれないので読めません。

引き続き天気図を睨みながら、次なる山や谷に向かいたいと思います。

笛吹川釜ノ沢東俣を遡行

今回は笛吹川の上流、釜ノ沢の東俣を甲武信ヶ岳山頂まで詰めました。

道の駅みとみから甲武信。 手前が鶏冠尾根、右奥が甲武信です。

今回は、鶏冠尾根の左側を回り込むように東沢を遡行し、鶏冠尾根裏側の釜ノ沢を登り

詰めるというコースです。

西沢と東沢の出合いより、東沢のゴーロへ。

出来立てホヤホヤの手作り橋。

東沢に入渓です。

東沢のゴルジュは大きく高巻き。

ホラノ貝。 中がどうなっているのか? 次回来たときは泳いで確認してみます。

高巻き中。

渡渉の連続。

この透き通ったブルーにテンションが上がります。

絶妙なバランスでその姿を維持するケルン。

今回はビバーク装備も持参しているので、ザックが重い・・

左手に乙女の滝。 滑りそうで登れる気がしません。

その先の淵。 巻くことはできないので、胸まで浸かって突破する覚悟決めた瞬間です。

自然の造形美。 素晴らしい! 全く登れる気がしません。

右手に東のナメ沢。

少しだけ登ってみました。

スゴイ・・ 300mのナメ滝。 命の保証を約束されない滑り台です。

そしてここは多くの人々が淵に滑り落ちてきた、じゃぶじゃぶポイントです!

ヤマオダマキ。

こちらは西のナメ沢。 淵の向こう側なので登る気がしません。

テンションが最高潮になったので、ここで記念撮影。 仁王立ちです。

(嬉しいなら少しはポーズをとれよ!っていう天の声が聞こえてきます。)

透き通ったいくつかの淵を越え、

釜ノ沢の出合いに到着。

魚止ノ滝8m。 左側から高巻きです。

魚止ノ滝上から。

よく見ると先行者が滑って落ちた水しぶき痕を確認できます。

千畳のナメ。 素晴らしい!

言葉を失っています・・

西俣と東俣の出合い、両門ノ滝。 左が西俣の30m。 右が東俣の30m。

東俣30mの高巻き中。

その先のヤゲンの滝20m。 右側のマヨイ沢との間を高巻きです。

続いて10m。 この滝は直登です。

10mの上は広河原。 ビバーク痕が多数あります。

源頭の接近を感じます。

2段10mのナメ滝は直登。

ナメを20m登り、その先の木賊沢(右側)ナメへ。

そして途中から左側の東俣のナメへトラバース。

最後は東俣の急なナメ50mを途中から登り詰め。

源頭部に達しました。 ちょいと一息、長いガレを振り返る。

ガレの上には甲武信小屋のポンプ小屋。 ここの湧き水は冷たくて美味しい!

甲武信小屋に到着。 お疲れさまでした! ビールがうまい!

下山は徳ちゃん新道。

水分を含んだ沢靴とクライミングギアを入れたザックが重い・・ 重すぎる・・

 

以上で終了です。

笛吹川釜ノ沢東俣、素晴らしい世界でした!

この釜ノ沢東俣は故深田久弥さんが歩いたルートの1つです。

甲武信ヶ岳を百名山とした理由が痛いほど理解できました。

 

今回は高難度な滝や岩壁でも登れるようにそれなりの装備で臨みましたが、登れる滝は

少なくて高巻きが基本の沢でしたので、次回この沢を登る時は軽量化のためにも装備を少なく

したいと思います。(次回は西俣かな?)

 

ではまた次なる山と谷を目指します。

次はどの山に呼ばれるかな?

室根山と栗駒山

磐梯山を下山し、次なる現場である南岩手へ移動しました。

一関~気仙沼の大船渡線界隈にて2日間の現場です。

先ずは1日目の現場終了後の夕暮れ時に、車で山頂まで行けちゃう室根山を目指しました。

という事で、室根山の入口。

山頂の駐車場に到着。

きらら室根山天文台。 やってません・・

西側のパラグライダー発射台。 逆光の中、霞んでいてイマイチ・・

こちらは南側の発射台。

よく整備された遊歩道。

こちらが本物の山頂標。 立派です。

東に何となく太平洋・・ 室根山の影が大きい。 西の鳥海山は全く見えません。

山頂は中継アンテナだらけ。

最後に下山して室根山を振り返る。

 

そして2日間の現場が終わりました。

翌朝は朝から雨模様でしたが、天候は回復方向なので予定通り栗駒山へ。

登山口に設定した須川温泉に到着。 何も見えません・・

湯花たっぷりの温泉の沢。

ちょいと登って振り返る。

こちらは蒸し風呂小屋。

行く手は真っ白ですが、テンションを上げて前に進むのみ。

名残ヶ原。 ガスが少し晴れました。 素晴らしい!

イワイチョウ。

笊森方面への分岐。

ゼッタ沢。

ゼッタ沢の源頭はガスが噴き出しています。

再び気持ちのよい湿原を抜け、

昭和湖に到着。 火山らしい乳白色の湖面です。

イワカガミの群生地。

残雪です。

アカモノ。 なぜか微笑んでしてしまう花です。

ガスで真っ白ですが、花を見てれば楽しいハイキングです。

これはなんという花?

サラサドウダン。

ハクサンチドリ。

花を楽しみながら登っていたら稜線が近づいてきました。

天狗平(須川分岐)に到着。 眺望なし・・ くぅ~

天狗岩。

山頂に向け稜線を進み、

山頂到着。 右側が元祖山頂標柱で昭和30年代からあると書いてあります。

眺望がないし、すごい風なので長居は無用。 下山開始です。

下山は産沼経由のコース。

標高を下げたところでガスが晴れました。 眼下に須川温泉。

振り返ると栗駒山頂。 気持ちのよい場所です。 時が経つのを忘れでしまいました。

いつまでも居たかったのですが、時間に限りがありますので先に進みます。

名無しの沼。

ジャクナゲ。

残雪が解けて流れ入れる産沼。

ウツギ。 ピンク色なのでタニウツギでしょうか?

ヤマアジサイ。

下山しました。

下山後はお決まりの須川温泉です。 気持ちのよい広い露天は丸見え(男湯に限る)です。

最後に栗駒山の全景。 山頂まで見えます。

午後から登山条件がよくなるのは分かっていましたが、この日のうちに車で帰京しなければならず、

また翌日以降の業務を考えると今回はやむを得ません。

 

以上にて終了です。

東日本大震災後、震災復興関連の仕事で南三陸から気仙沼、陸前高田、大船渡などを何度も訪れて

きましたが、一関は常にそれら行程の要の地でした。

一関から気仙沼へ向かう途中で存在感を露わにする室根山は、常に気になる存在であり、山頂の

アンテナをこの目で確認したいと思いつつ、これまでスケジュールや移動条件的にその思いが

叶わずにいました。

また一関から路線バスが出る栗駒山は、岩手、秋田、宮城の3県にまたがる山です。

その3県の仕事をする度に必ずと言っていいほどその名を耳にする山であり、一度は登ってみたいと

思っていた山でした。

南岩手では、そんな2つの山に向かうことが出来ました。

 

今回は出張ついでの強行スケジュールでしたが、何とか天気には恵まれ、2つの現場と4つの山行

(1つは車で登るなんちゃって山行ですが・・)の全てを計画通り遂行する事が出来ました。

イベントという仕事を通じ、地元に方々に触れ合いながら、地元のものを食べ、そして地元の方々に

愛される山を登る。

こんな幸せはないと実感してしまいました。

また機会あればこんな旅をしてみたいと思います。

 

では次なる山や谷を目指します。

引き続き行動あるのみです!

安達太良山と磐梯山(続編)

会津若松での現場が終わりました。

現場を共にした皆さんと磐梯山へ向かいました。

別の日の夕暮に撮影したものですが、表磐梯。

八方台に到着。 駐車場は満車なので、少し下の駐車場から登山口まで車道歩き。

登山口に到着。 入山です。

最初は森の中の気持ちの良い緩やかな道。

中ノ湯跡に到着。 硫黄臭がキツイ。

しばらく登ると眺望が現れました。

更に登ると北側の眺望、眼下に桧原湖と五色沼。

タニウツギかな? キレイです。

ツアーや大人数のパーティが先行していて、登山道は大渋滞・・

弘法清水小屋に到着。

ここに湧き出る弘法清水は冷たくて美味しい。

こちらは隣接する岡部小屋。 小屋前の広場は混雑しています。

ピークを目指し登り詰めます。

ヒメシャジン?

山頂に到着。 トンボだらけです。

南側には猪苗代湖。

北東には櫛ヶ峰。

360度パノラマですが、霞んでいてイマイチ。 この時期は止むを得ませんね。

一緒に登ったA嬢はスゴイ事になってます・・ 虫が苦手みたいです・・

(焦って撮ったら左側の隅に手が入ってしまいました・・)

山頂の少し下に岡部小屋の出張小屋。

山頂標はその横です。

下山です。 天狗岩の花畑方面へ。

気持ちよい草原。

花畑から見たピーク。 素晴らしい!

裏磐梯側の旧噴火口。 凄いスケールです。

下山しました。 最後は五色沼からの裏磐梯。

 

磐梯山の山頂は五合目と言われている意味がよく分かりました。

昔は円錐形の成層火山だったのですね。

裏磐梯から眺めると、昔の山容がイメージできます。

 

以上で終了です。

ここまで安達太良山から磐梯山と、現場挟んで連続して山に登ってきましたが、

実はこの後に一関界隈の現場に移動していて、南岩手でも山へ向かってしまいました。

次回はその記録を投稿させていただきます。

安達太良山と磐梯山

今回は福島の山です。

会津若松で現場があり、現場を共にする皆さんより半日早く福島入りして安達太良山へ。

そして現場終了後は、皆さんと共に磐梯山へ向かいました。

 

という事で、先ずは安達太良山。

磐梯熱海側の「ふれあい牧場」より入山です。

手入れが行き届いた気持ちのよい施設内を進みます。

牧場内の林道歩きです。

しばらく進むと「銚子ヶ滝」へ向かう山道の入口。

帰りに立ち寄ろうと思いながら、引き続き林道を進みます。

牧場の最高地点は広い牧草地。 安達太良山のピークがありました。

林道はここで終了。 ここから山道に入ります。

誰も居ない静かな森。

森の中でギンリョウソウ発見。

そんな気持ちのよい森の中をひたすら進みます。

道の脇にはサラサドウダンツツジ。

先に進みます。 そして森林限界が近くなってきました。

視界が開けました。 目の前には和尚山。

森林限界を越えました。 しかし・・ガスで先が見えない・・

ツマトリソウでしょうか?

歩いてきた方向を振り返っても眺望なし・・

船明神の分岐に到着。

少しだけガスが晴れました。 眼下は沼尻高原。

先に進みます。

ようやく左手のガスが晴れました。 沼ノ平、雄大です。

沼の平の縁に突き出す尖がり山は鉄山。 その先に鉄山避難小屋が見えます。

目の前のピークが矢筈森。 このピークの分岐を右に行くと安達太良山頂。

ピークは目の前。

ハイマツの中に咲くハイエラン、可憐です!

目の前に山頂、乳首。(なぜ乳首と呼ぶかは、最後の写真を見ると理解できるかも)

ウラジロヨウラク。

山頂到着。

乳首の上。 ここが本当の山頂です。

山頂から和尚山方面の稜線。

帰りに再び沼ノ平を望むと、ガスは晴れ、その先に秋元湖。

下山途中に再びギンリョウソウ。 不思議な植物です。

銚子ヶ滝に寄りました。 素晴らしい滝です。 この滝は私には登れません。

東北自動車道、安達太良SAから眺めた安達太良山です。

真ん中が山頂で、乳首があります。 後はご想像にお任せします。

 

今回登ったコース、休憩を入れ、往復で8時間ほどです。

山頂には人が居ましたが、登山&下山中は誰にも会いませんでした。

やはり多くの方はロープウェイを使ったピークハントなのでしょうね。

 

そして、この後は磐梯山へと続きたいところですが、安達太良山のみでずいぶん

長くなってしまいました。

この投稿は一旦終了し、後編で磐梯山に進みたいと思います。

葛葉川本谷を遡行

今回も沢へ向かいました。 表丹沢の葛葉川本谷です。

 

菩提の葛葉の泉に到着。 葛葉川に入渓です。

 

1mが2つ、その先に大岩。

3m。

マイナスイオンに包まれた谷。

2段6m。

2段5m、二段目はびしょ濡れ覚悟で流芯か巻きです。

楽しくて、登りやすいナメ滝。

5m。

横向ノ滝7m、登りやすい滝です。

3m。

幅広滝7m、左側を登ります。

2条5m、どこからでも登れます。

板立ノ滝8m、この滝はチャレンジせず、右側を高巻きです。

曲り滝2段7m、落ち口の先に林道が見えます。

一段目は流芯で濡れながら登り、二段目は右側を登ります。

3m程度の小滝が続きます。 流芯や縁を越えます。

4m、流芯を登ります。

5m、中央を登ります。

富士形ノ滝10m。

3段10m。

その先にも3段10mナメ、登りやすい滝です。

最後はツルツルの滝6m、滑らないように進みます。

 

ツルツルの滝の先は枯れ沢、源頭部。

 

沢を離れ急坂の斜面を登り詰め、三ノ塔尾根の登山道へ。

登山道を登り、三ノ塔の山頂。

雲は多いですが、富士が見えました。

 

下山は二ノ塔尾根。 イバラやウツギが満開です。

 

シモツケソウ、可憐です。

 

以上で終了です。

葛葉川本谷は初心者向けの沢と言われてますが、確かに技術的に困難な箇所はありせん。

しかし確保した方がよい滝はいくつかあります。

そして沢の周囲にはヒルが居ます。ありがたいことに葛葉の泉の近くに塩が置かれていますので、

入渓する際は必ず持参し、あの迷惑な生き物を皆で退治しましょう。

では引き続き次なる山と谷を目指します!

次はどこで、どんな登り方をしようかな?