社長日記

9月で超えた!

まだ9月なのに、昨年の記録を超えちゃいました!

なにが?って、それは、「訪日外国人の数」です。

訪日外国人数は、昨年1,341万人で過去最高を記録していましたが、
なんと、今年は9月までの累計で1,448万人となり、すでに昨年の記録を
100万人以上も超えてしまったんです。

▼クリックして拡大

inbound_total_201509

※図表はTRAVEL VOICE Webサイトより

9月の人数を国別で見ると、中国が前年同月から倍増となる99.6%増の
49万1200人で、やはり中国からの訪日客数の伸びが、全体にも大きく
影響しているのが分かります。

▼クリックして拡大

jnto201509

 ※JNTO発表資料より

9月末段階で累計での伸び率が48.8%ですので、昨年の1年間の人数、
1,341万に伸び率を掛けると、1,995万人強となり、2,000万人超えもぐっと
現実味を増してきたと言えます。

あと3か月、年間の記録更新は確定ですから、あとは2,000万人を超えるかどうか。

これから毎月の発表が楽しみですね!

「当たり前」の凄さ

ラグビーワールドカップが、「母国」イングランドで開催されています。
いよいよベスト4が決まり、優勝をかけた熱戦が今から楽しみですね。
日本代表の大健闘により一気に注目が集まりましたので、テレビで観戦された方も多いかと思います。

日本代表、本当に強かったですねぇ!
初戦の南アフリカ戦が決してフロックでは無かったというのがその後の試合でも分かりました。

私は高校生の時ラグビー部でしたので、テレビ観戦では日本代表の試合も以前から観ていました。
今の日本代表の強さは、「名将」エディ・ヘッドコーチの手腕によるところが大きいと思います。
エディ・ジャパンは、「世界で一番の練習量」と評されていますが、メンバーの鍛え抜かれた身体や、
試合の後半まで走り抜ける体力をみるにつけ、相当なトレーニングを積んできたに違いありません。

エディ・ジャパンの強さの秘密はなんなのでしょう?
それは、「今までにない驚きの戦術」や「必殺技(笑)」などでは無く、「当たり前の事をちゃんと
やれるチーム」になった、というところではないかと思います。

怒涛の連続攻撃を可能にしているのは、ボールを前に落とす反則=「ノックオン」をしない、という、
ある種「当たり前」の基本技術のたまものです。

経験者の皆さんは良く分かると思いますが、あの楕円形のボールは相当に扱いにくいんです。
しかも、対面の敵がもの凄い勢いでタックルをしかけてくるプレッシャーの中で、うまくハンドリング
するのは、本当に難しい。

以前の日本代表は、「ここぞ!」という時に世界の強豪のプレッシャーに押され、痛恨のノックオンで
試合が止まり、相手ボールになる事が度々でしたが、エディ・ジャパンのメンバーは本当にノックオン
が少なかったです。
調べたわけではありませんが、他チームと比べてもかなり少なかったのではないでしょうか。

話しによると、わざと石鹸水で濡らして滑りやすくしたボールで練習したり、たまごをボールに見立てて
練習したり、そこまでやるか?というような練習をしていたそうです。

その成果が、「ボールを前に落さない」という「当たり前」のことができるチームを創ったのではない
かと私は思っています。

スポーツでも、仕事でも、「やって当たり前」のことをしっかりやるというのは、実に難しい事。
それをやれる人、チーム、組織は本当に強く、皆から頼りにされる存在なのだと思います。

エディ・ジャパンの活躍を刺激に、私自身もコムブリッジも、基本を忘れず「当たり前」のことをしっかり
やれるよう、日々努力しようと思いを新たにしました。

さて、どこが優勝するか?準決勝、決勝の戦いが楽しみです!

今日はこれにて!

「真実の瞬間」

さて、今日は「真実の瞬間」という本にについて。

広告・プロモーション、イベントというコミュニケーションに関わる業界で仕事をして
いる私自身も、生活者として様々な企業や団体のコミュニケーションに接しています。

商品やサービスに関心を持つかどうか、実際に利用して気に入るかどうか、普段はあまり
意識していませんが、私たちはひとつの商品やサービスに対して、実に多様な角度から
評価して判断をしています。

それぞれの評価は具体的、論理的であることもあれば「好き、嫌い」とか「なんとなく」と
いうような感情的であいまいなものまで、実に様々ではないでしょうか。

このような商品やサービスに対して顧客が評価する接点を「真実の瞬間」と位置づけて、
その「瞬間」の品質を向上させることが、顧客満足の重要なポイントである、と説くのが、
その名も「真実の瞬間」(ヤン・カールソン著)です。

以前「逆さまのピラミッド」という本をご紹介しましたが、私はこのふたつの本のタイトル
をセットで、自分の仕事における「座右の銘」としています。

企業の商品やサービスが提供されるのは店頭など「現場第一線」が多くを占めていると思われ
ます。
まさに、「逆さまのピラミッド」で一番上にくる、頂点を下にした長い辺の部分にあたります。

ここが企業にとって重要な「顧客との接点」であり、この接点での出来事が商品・サービス、
ひいては企業そのものの評価に大きな影響を与える「真実の瞬間」という訳です。

この「接点」は、会社にもよりますがひとつであることはほとんどはなく、数多くの接点に
数多くの人が関わっていますから、ひとりの顧客は複数の「真実の瞬間」を通して、評価を
決めている、という訳です。

最初に「真実の瞬間」について知った講演の中で、「サービスは足し算ではなく、掛け算で
ある。」と教えていただきました。

10回の「真実の瞬間」のうち、9回で良い印象を残しても1回の印象が悪ければ、全て
台無しになってしまう。
なので、この場合の評価は90点ではなく、マイナスになってしまうという事です。

「なるほど!」と感じると同時に、「怖っ!」という気持ちが起こりました。

私たちの主な仕事であるイベントは、「真実の瞬間」のオンパレードのようなものです。
現場でお客さまに対応してくれるスタッフのひとつひとつの応対が評価につながる、という
のは当たり前の事ですが、「足し算ではなく、掛け算。」と考えると、準備段階から含めて
あらゆるヒト・コト・モノがこの「真実の瞬間」、そしてお客さまの評価につながっている
と考えなくてはならない、という事をあらためて実感したのです。

「真実の瞬間」。1990年日本語版発売なのでもう四半世紀も経っていますが、普遍的な
教訓があるので、興味を持たれた方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

今日はこれで。

やるなぁ、黒霧

日記というにはずいぶん間が空いてしまいました。
「無理をせず。」が基本コンセプト(笑)ですので、こんな時もままあるということを
ご理解のうえ引き続きよろしくお願いします。

昨日から、今週2回目の九州出張です。
出発の朝、羽田空港に向かうモノレールで、ある車内ポスターに目を奪われました。

それが、これ。

01e88fc8644a5faa4b08c75b22d84fc8a6587b4ef6

01db975084d618751e3076bc61bb440aa32fe7ebaf

01b8efd124212987876ae208cec205010e8bf03904

大人気の焼酎「黒霧島」と、その生産地「都城市」のタイアップ。

そういえば、少し前に焼酎の売上ランキングで暫く振りに鹿児島県が首位の座を奪われ、宮崎県が
首位に立ったと言うニュースがあったなぁ。
私がそうなんですが、黒霧島は鹿児島の焼酎と思ってた人も多いと思います。
宮崎県なんですね~。

これまであまり産地訴求をしている印象はありませんでしたが、いよいよ満を持して、と言う感じ
てしょうか。

確かに、最近どこにでも置いてありますよね?
東京はもちろん、地方都市の居酒屋にも、鹿児島にもありましたし、日本酒どころの石川県や福井県
でも、普通に置いてありました。

圧倒的な認知度を得てから、「実は、ウチなんです。えへへ。」という、このやり方、中々やるなぁ・・・と
関心しました。

連貼りになっていて、それぞれ東京と都城市を並べて、比べて、うまいこと表現しています。

015562ac6608e248fbfd769ec6d257cb9644647d39

015bad4b337a9ace04cc8e0d1ad8f14275a454c04d

014e4fa1d221501d83623813e8618898346c5137af

014dd81caf984906cc991d3a782af44a2995abb270

やるなぁ、黒霧島。
やるなぁ、都城市。

小さな下町旅館のビジット・ジャパン・キャンペーン

出張の長旅の時間を使って本を読む事も多いのですが、今週の出張で
読んだ本の事を少し紹介しようかと思います。

「澤の屋旅館」はなぜ外国人に人気があるのか
(安田亘宏著/彩流社刊)

「澤の屋旅館」は東京の下町、谷中にある全12室の日本旅館です。
この小さな日本旅館、日本のインバウンド観光に携わっている人
であればほとんど知っている有名な旅館なのです。

なぜ、こんな小さな宿が有名なのか?

それは、外国人観光客の受け入れを始めた30年ほど前から、実に
100か国以上、のべ14万人以上の外国人宿泊客を迎え入れている、
「伝説の宿」だからなのです。

建物は築40年以上、風呂・トイレは共同、部屋も和室が12室、
館主夫妻と長男夫妻4人の家族経営という規模にも関わらず、
連日7~8か国の外国人観光客で満室という人気ぶり。

少し古いデータですが、2008年の客室稼働率は95%、その9割が
外国人客というのですから凄いです。

政府が観光立国を宣言しインバウンド活性化を目指し「ビジット・
ジャパン・キャンペーン」を立ち上げたのが2003年。
澤の屋旅館が外国人宿泊客の受け入れを始めたのが1982年ですから、
国が始めるず~っと前から、この小さな下町の旅館でインバウンド
の取組みが実践され、目覚ましい成果を上げていたのです。

私は幸いにして、館主の澤功さんに何度かお会いしたりお話しを
伺う機会がありました。
物静かで柔かな表情の澤さんですが、インバウンドの話しになると
本当に熱く語られ、その情熱をひしひしと感じたのを覚えています。

澤さんがおっしゃった言葉で印象に残っているのが、「私にできたの
だから、皆さんにもきっとできます!」という言葉。

外国語はもちろん「インバウンド」という言葉すら知らなかった
当時の澤さんが、手探りで試行錯誤しながら外国人観光客を受け
入れてこられた経緯について、最初にお話しを聞いた時は私も
感動と勇気をいただきました。

今回この本を読み、澤さんのチャレンジ精神と、自らのご経験を
多くの方に広め、外国人観光客受け入れの輪を広げていこうという
情熱をあらためて感じました。

東京オリンピックを控え、外国人観光客受け入れの充実は待った
無しの状況です。

既に、首都圏や関西圏では宿泊施設や観光バスが不足して、受け
入れしたくても出来ない状況も出てきていると聞きます。
一方で、地方の旅館・民宿や小規模ホテルは閑古鳥が鳴いている
という状況も目の当たりにすることがあります。

このギャップを解決することが出来ないだろうか?というのが、
私の問題意識です。
外国人観光客にもっと地方を旅していただく。そして、その宿泊
需要を地方の小さな旅館や民宿、ホテルで受け入れられるように
していく。

そのためには、これまでの日本人相手の商売から、外国人観光客
という新しいターゲットを相手に商売をしていくという意識改革
が求められます。

ぜひ地方の宿泊事業者の皆さんに澤さんの経験談を聴いていただき
勇気を持って外国人観光客の受け入れに挑戦して欲しいな、と感じ
ます。

「地方宿泊施設の外国人向け業態転換」誰か一緒にやりませんか?

今日はこんなところで!

1 2 3 4 5 6 7