評判が悪いと噂される農鳥小屋のご主人(以下オヤジ)に会いたくて、白峰三山を縦走してきました。
今回は北岳肩ノ小屋と農鳥小屋に宿泊するという余裕ある山行計画でしたが、稜線を歩いている時に
台風が上陸するという現実を知り、農鳥小屋での宿泊は止め、2日目に三山縦走と下山の計約20km、
14時間を歩き続けるという無謀な山行結果になってしまいました。
ですが、無事やり遂げられましたし、ちゃんと農鳥のオヤジにも会うことができました!
想像していたとおり優しくて、山が大好きなオヤジでした。
広河原に到着。
花々が出迎えてくれました。
この日はここまで。 登山口の広河原山荘に前乗りテン泊です。
翌朝。
北岳の肩を目指し出発。 大樺沢を上流に向けひたすら上り。
花の種類が多いので、花の名前はパスです・・
北岳のピークは雲の中です。 バットレスは半分ぐらいしか見えません。
大樺沢二俣の分岐に到着。 雨が・・
こんな時は花に癒されるしかありません。
間もなく雲の中に突入・・
引き続き花々に癒され、
秋の足音を近くに感じます。
雲の中に入ってしまいました。 雨も強くなってきました・・
秋色を強く感じる植物たちに囲まれながら登り詰めるのみ。
稜線に出ました。 周りは真っ白で何も見えません・・
肩に到着。 雨の中急いで幕営です。
幕営後に一瞬ですが雨が止み、山小屋バックに北岳のピークが!
そして雲海が! 幻想的な世界です!
夜が明けました。
雲海に富士!
八ヶ岳!
甲斐駒!
仙丈!
中央アルプス!
遠くに北アルプス!
肩ノ小屋と北岳のピーク!
北岳の影!
急いで出発です。
登り坂の途中から鳳凰! 遠くに金峰の五丈岩!
背後の肩ノ小屋! いやー素晴らしい!
登り詰めた先にピークが。
北岳山頂、標高3193mに到着。
山頂ビュー、富士方面。
鳳凰方面。 見下ろしています。
これから進む稜線。 手前に北岳山荘、その先に間ノ岳と農鳥。
更に奥には塩見!
花々は風雨に負けることなく、砂岩に根を張りたくましく生きてます。
北岳山荘に向け下降開始。
お花畑を目指し、八本歯のコルからのトラバースルートへ。
八本歯のコルからの間ノ岳。
お花畑突入!
これが見たかったー 満足です!
お花畑終了。
色づいたナナカマドを眺めながら北岳山荘へ。
山荘は物資補給中。 先に進みます。
中白根山の山頂、標高3055m。
その先は間ノ岳の見事なカール!
素晴らしい!
愛らしいオコジョが出迎えてくれました。
カールの先に間ノ岳のピーク。
チングルマの綿毛。 そして間ノ岳山頂、標高3189mに到着。
眺望がないので先に進みます。
今回の旅の目的地、農鳥小屋が近づく!
って浮かれたところで、宿泊可能なのか念のため天気図を確認したら、台風が関東に上陸方向・・
稜線で動けなくなるのは最悪の事態なので、今回はオヤジに会うだけ会って、下山する選択肢
しかないと判断。 残念・・
間ノ岳からの道には手書きの指導がたくさん。
登山者が迷わないようにしてくれているんですね。
農鳥小屋に到着です。 オヤジの大きな声が聞こえてきます。
ついに会えました。 赤いヘルメットがトレードマークです。 愛犬モミジも居ました。
短い時間ですが、オヤジの登山者に対する温かい気持ちに触れることが出来ました。
やはり私の見方は間違っていませんでした。
次は絶対に滞在すると約束して、農鳥小屋を去ります。
飲料を提供してくれる売店。 当たり前ですが、この日のテン場は利用者なし。
農鳥岳に向け、急いで出発です。
斜面の途中で振り返ると、間ノ岳の全容が! 鞍部には農鳥小屋! 素晴らしい!
斜面を登り詰め、西農鳥岳、標高3051mに到着。
その先に見事なカール。
いやー素晴らしい!
カールの先に塩見が! 近い!
現実離れした素晴らしい世界です。
農鳥岳、標高3025mに到着。 これにて3000m超は終了で、これから高低差2200mの下降開始です。
大門沢下降点に向け出発です。 間もなくこの素晴らしい世界ともお別れです。
下降点に到着です。
大門沢ルートの下降開始。 森林限界は終わりです。
森林帯の中をひたすら下降、下降、下降です・・
下降点より2時間半で大門沢小屋に到着。 冷たくて美味しい水をいただきました。
飲料水が底をついていたのでいたので生き返る思いです。
大門沢小屋を出発し、3時間ほどで奈良田の登山口に到着。
途中で日が暮れてしまいましたが、無事下山することが出来ました。
これにて今回の旅は終了です。
1日目の登りは酷い雨の中で疲れ果てましたが、2日目は山の神様が微笑んでくれました。
しかし3日目がないというプレッシャーの中、ロングトレイルはかなりキツかったです。
テン泊装備を背負っての縦走&下山で足はガタガタです。
体はポンコツ状態になってしまいましたが、目的を十分に達成出来ましたので、旅を終えた
今となっては、なんだか清々しい思いです。
そしてオヤジにまた会いに行きたいと思います。
毎年の恒例行事にして、次回はオヤジ経由の塩見にチャレンジしてみようかと、
そんな目標が生まれつつある今日この頃です。
では次なる山を目指します。
引き続き行動あるのみです。