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2006年01月05日
第3回「転機」
今回の来店者
小林さん(サバイランド)×松下(コムブリッジ)
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CB:なるほど。
しかし、それではやっていけない時代が
たぶんくるわけですよね。
小林:そうだね。
だんだん企画の難しさが分かるようになって
仕事が取れないこともわかってきて。
それで考え方が変わっていったんだよね。
一方で、下の世代が入ってきて、
俺らがやってきたことだけを教えても
何も吸収できないし、
俺らも教え方がわからないという状況に直面してもいた。
松下:どういうこと、それって?
小林:それまではこういう業界に入ってくる人は志があって
常にアンテナを研ぎ澄まして
自ら進んでやっていくんだって思っていたけど、
そうでない指示待ち人間みたいな人に
出会ったときの衝撃とかね。
それから、とにかく賑やかにやるイベントだけでなく
企業の言うことを淡々とやるっていう
仕事に出会ったりだとか。
それで最終的には29歳くらいのときに
会社が壁にぶち当たるんですよね。
92年がかなりヤマだった。
そのときに、自分にまだ力が足りないから
こうなったんだなっていうのが
俺の中の結論で。
今の状態のままだと、危機になったときに
乗り越えられないんじゃないかと。
で、俺の実力をつけようって思ったんだよね。
松下:実力っていうのは、具体的にどういうこと?
小林:企画力とかね。広い意味で。
どんなことでもある程度体系化していかないと
人には伝わらないし、人には教えられないし、
ということだよね。
CB:でも初めは、ものすごい楽しいことをやりたい、
つくりたいっていうのがあったわけですから、
なんか思ってたのと違う風になってきたな……
っていうのはなかったんですか?
小林:それまでは面白いことをやろうと
常に思っていたから企画先行型だった。
だから運営の安定感だとか経験とかっていうものは
全く考えてなくて、どっちかっていうと評価も
ものめずらしさだとかだけでされていたんだよね。
だから運営を
しっかりやるっていうのが分からなかったわけね。
イベント運営とは何かっていうのを
あまり真剣に考えたこともなかったし、
考える機会もなかったんだ。
でも、仕事をやっていくうちに
企業側が「これは、失敗できない」っていう
真剣なもの、社運をかけているようなものに
出会っていったんだよ。
例えば展示会で企業の方にたくさんの担当者がいて
製品のことをまずわかって、
コスト意識もすごくあるし
社長チェックもあったりして。
そうなるときちんと制作していくということの
必要性だとか大切さみたいなものにも
出会うわけだよね。
記者発表会の仕事やって、
映像で何かを表現したいと言われる。
でも、その解決策が全然分からない。
まず製品情報や会社情報が
あまり分かっていない。
例えば、それはどういう製品なのか、
市場でどんなものがライバルなのかとか、
どういうメリットで人が買うのかとか。
そういうことをだんだんと考えざるを得なくなって
逆にそれをやることこそ
王道だと思うようになってきたんだ。
そうすると、自分の居場所を継続させるために、
考えなくちゃいけない、
努力することが当たり前になって……。
それで自然にそういう考え方に
なっていたのだと思うけどね。
松下:初めてそういう「企業」の仕事に携わったのはいつごろ?
小林:外車メーカーが日本で現地法人を
設立することになって、
その仕事に1年くらい徹底的に
関わる時期があったんだよ。
このときが、企業と直接対話をする初めての機会だったよね。
その当時その会社自体が
まだ日本で出来たての組織だったから。
その時初めて、我々は企業活動の中で
動いていくんだっていうのを実感した。
自社の車が何台売れたら、
ディーラーはやっていけるかとか
そういうのも気にしながらやるじゃない。
そのころに、「企業」というものを考えて
仕事をしていくっていう感覚や癖がついたんだと思うね。
CB:面白かったらなんでもありだった時期から、
どうして企業に入り込んだ仕事に興味がいったんでしょうか?
小林:たぶん、企業が人に知られるとか信頼されるとかいうのが、
自分達の責任に跳ね返ってくるからなんだよね。
例えば、三案出して「これに決まりました」とかいう
単発的なコミュニケーションじゃなくて、
あるものを進めるときに、
代理店だとか企業だとか制作会社だとか関係なく
メーカーの決定権のある人と話をする機会があって、
その時に彼らが抱えている悩みとか課題だとかを
感じたときにかなり考え方が変わると思うんですね。
その企業が好きになるかとか興味を持つかとか。
そういう人間的な感覚だとは思うけれど。
でもそれは、イベントに限らず、
広告表現にしろPR誌みたいな編集作業にしろ、
モノをつくるっていう仕事の中での
共通の面白さだと思うのですよ。
制作っていう共通の面白さで
悩みや課題を共通に分かり合えて、
俺らは解決策をイベントいうもので関わって行くのですよ。
松下:小林さんにとって、
イベントをつくることの面白さって何だと思う?
(つづく)
投稿者 グリ : 2006年01月05日 18:56
