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居酒屋☆対談


「これは!」と思うイベント制作者・関係者を招いて、
あんな話やこんな話を声が枯れるまで語りあうイベント・トークバトル@居酒屋。


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2005年04月20日

第9回 小さなモノから少しずつ少しずつ。

今回の来店者
小關さん(ダイス)×金田さん(コプロシステム)×三代川(コムブリッジ)


【前回までのあらすじ】
 修羅場をくぐり抜けたからこそ、
 成長もしたし、度胸もついた……。
 シープスアイズのテンヤワンヤから
 抜け出した3人が、次に目指す場所とは?
 今回は、小關さんが
 ダイスについて語ってくれますよ。

 *********

小關さん.jpg


三代川  修羅場をくぐり抜けてきて残った会社が
      今また新たにグループを
      作り始めてるっていう感じかな。

小關   確率としては、高いかもしれないですね。
      3つ残ったということは。

金田   色々な会社がそういった経験もなく
      立ち上がってきている中で、
      僕らは否応なしに
      そういう修羅場を経験してきている。
      でも、与えられる環境の中でだと
      どうしてもサラリーマン化していくものだよね。
      
      うちはみんなで同じ仕事を回しているの。
      そうするとみんな会社にいて、
      お給料がもらえてっていう雰囲気になっていく。
      
      僕も僕の会社で何らかの形で
      みんなにそうじゃないんだよ、
      自分が自立してやろうとしないと、
      今はいいかもしれないけれど、
      先に行ったときに
      会社全体がおかしくなるよ、
      ということに気づいて欲しいと思ってる。
      ただそういう環境を
      与えられるかどうかっていうのは、難しいよね。
      
      でも、それはみんなが今の環境の中で、
      それを求めていくかいかないかで
      きっと変われるか変わらないかが
      決まるんだろうなって思う。

小關   いずれにしてもそういう修羅場っていうのは
      きっとあるものなんですよ。
      コムブリッジが良くなってきたなってころに
      ダイスは1回、ダメになっているんですよ。
      
      その時に、二人が毎月1回役員会を開いて、
      出てきてもらって
      「お前らこんなことやっていちゃいかん」だの
      「こーゆー風にせい」とかね、
      毎回ボツをいただいてね。

三代川  それは、やっぱり同じ仲間で、
      苦しい時に助けてもらっているわけで、
      これがグループだって思うんだよね。
      それで、今見事に立ち直って
      非常に業績もよくなってね。

小關   数年前からダイスでは「ゲームニクス」ということを
      スローガンというかテーマに掲げて
      今後ひとつの事業ドメインとして
      出資していこうとしているんですね。
      
      つまり、
      ゲーム業界というのは97年くらいから
      ずーっと衰退しているんですよ。
      特に国内が。
      もともとゲーム文化というかゲーム市場を
      切り開いてきたのは、任天堂で、
      その後、SEGAとか、今やソニーとかですけど。
      結局その中ではゲームって
      拡大生産でしかなかったんですよ。
      
      要するに、ファミコンの頃のネタを
      すごいCGで、もっと大規模に重厚調で
      やっていますよっていうのが
      今のゲームなんですよ。
      
      ちょっと分からないとお助け機能とかが出てきて
      そういうものが拡充していったっていうのは
      ある意味すそ野を広げていったのだけれど、
      でも本当に面白いものが作られ続けているのかというと
      そうではなくなってきている。
      
      ものが売れなくなってくると、
      やっぱ売れるものを作らなければならなくなってくる。
      するとⅡだとかⅢだとかⅣだとかを
      出そうってなるわけですよ。
      でもそうなると
      作っているほうも面白くないんですよね。
      またこれか!って感じでね。
      「俺は、一生このシリーズかもしれない」って。
      で、どんどんどんどん萎えて行っちゃう。
      
      でもせっかくゲームを作ってきて、
      いい部分っていっぱいあったじゃん。
      ゲームって体験的学習なんですよ。
      例えば、ちょっとずつ楽しみながら技を覚えていって、
      最初はちょっとしたボスを倒して
      中ボスだとか大ボスとかを倒していって、
      ちょっとずつ勉強しながらやっていくわけですよ。
      そういうようなことを
      もうちょっと他の分野に活かせないだろうか?と。
      
      例えば、ユーザーインターフェイスにしても、
      簡単なコントローラであんな複雑なことを
      コントロールしてやらせることができる。
      というようなことをもっと他の分野に活かせないだろうか。
      
      そういうようなことを
      もっと事業としてやっていこうではないか、
      ということを一番困っていた時期に
      サイトウ(ダイス・社長)が言い始めたんですよ。
      
      俺もそれはいいなって思ったんだけど、
      とはいってもそのころは金がなくて
      明日をどうするかっていう時期じゃないかと。
      
      で、僕が4年前くらいから始めた携帯の事業も、
      今お陰様で売り上げもゲームの方と
      トントンになってきたというのもあってですね。
      最近の業績につながってきているんですよ。
      
      要は僕が携帯の事業を始めようと思ったのも
      それまでゲームで培ってきた
      遊びのコンテンツというのを
      もっと携帯に広げていこうよ、
      と思ったからなんですよ。
      
      数百万とかぐらいで
      初期の携帯のゲームが
      作れたというのもあってね。
      そうすると、それまではⅡ、Ⅲ、Ⅳとかしか
      作れなかったんだけど、
      自分達で考えて自分達のオリジナルコンテンツが
      作れるじゃないか!って。
      
      ファミコンのころだって本当は、
      何百万とかのお金でソフトを作っていたんですよ。
      僕なんかは何十万で
      つくっていたこともあったしね。
      でも出せばかならず10万本は売れた。
      10万本いかないファミコンのソフトは
      どんなに「くそゲー」といわれてもなかった。
      作り方も、オタクの人たちを
      1チーム2~3人とか、
      多くても4、5人囲って、
      「おまえらこの部屋でやっておけ」といっておけば、
      自然とできてきたんですよ。


小関さんメイン.jpg


CB   (笑)

小關   でもその分、制約は少なかった。
      で、できた順に売っていくんですよ。
      べつに最初に販売計画とかがない。
      むちゃくちゃおいしい商売。
      で、そいつらには安い給料をあげて、
      「お前ら、よくやったな、よしよし」
      みたいなことやっていれば、それで良かった。

      
金田   本当に安かったんだよ。
      うちはそんなんじゃ誰も来てくれないよ
      っていうのに始めタダとか言ってるし。

三代川  交通費だけは払ってやるからとかね。

金田   時給払わないんだから。

小關   いやいやいや、そういうんじゃなくて、
      タダでもやりたいっていうのが来るから、
      その対策として……。

金田   そうか、しょうがなかったのか(笑)。
      でも、時給払っているといっても
      驚くような安い金額だったよ。

小關   ……いまでもそんなに高くはないけどね。
      
      ただ「社会的不適合者」っていうのかな。
      一般的に言われているオタクという人たちは、
      多くの場合そういう人たちが多いのですけど、
      やっぱり人付き合いがうまくできなかったりだとか、
      限られた分野にしか興味がなかったりだとか。
      けれどもその限られた分野では
      人並みはずれたエネルギーを
      発揮させるっていう人が結構多いわけですよ。
      
      で、彼らオタクの人たちが培ってきた
      そういう20年の内情が
      かなりぼろぼろになってきていて。
      いろんな意味で。
      新しいアイディアがあっても出す場がない。
      それで僕が携帯をもってきて
      「よし、お前ら作ってみろよ」って。
      
      けれども彼らにとっては
      それが初め非常にショックだったみたいで。
      「俺達はプレステやプレステⅡを作っているのに、
      なんでいまさらこんなちょろくて
      ちゃちいのを作らなきゃいけないんですか!」ってね。
      総スカンを食らっちゃったんですよ。
      「なんでですか!?」って。
      
      それは、そうなんだよね。
      グイグイいわせているゲームソフトを作っているのに、
      なんでいまさらそんなチマチマしたものを
      作らないといけないんだってね。
      もうたいした画は描けないわ、もう遅いわでね、
      「ファミコンを通り越して、
      これじゃぁゲームウォッチじゃないですか!」ってね。
      
      ただやっぱり携帯にくれば、
      みんなのアイディアとかが活かせる。
      現に、今入ってきたばかりの奴に
      ゲームのアイディアを考えさせて、
      アプリとか作っていますからね。
      
      そうやって
      自分の見通しの付く範囲内で
      ものをつくっていくことを通じて、
      ものづくりの面白さだとか
      失敗をしたりという経験をさせていける環境というのが
      携帯の中には、
      まだあるだろうと僕は思っているんですよね。
      
      僕は事業ドメインである携帯では
      人は育ってきているなっていう実感は
      そこそこ持ちつつやっているんですよ。
      ゲームを作るよりも
      携帯のコンテンツを作るという方が、
      敷居が低い。
      でも、そのわりにはお金になる。
      今やゲームに比べるとお金になるんですよ。
      
      そういう中で、やっぱり自信を持たせて
      徐々に任せていって、
      今後「ゲームニクス」っていう枠の中で
      彼らがプロデューサーであり
      ディレクターになっていけそうな
      手ごたえは出てきている。
      
      昔のシープスアイズじゃないけれど、
      やっぱり自分の手の内でやれる小さい仕事でも
      そこで達成感をもてるというのは
      全然違うと思うんですよ。
      
      そういう意味では、
      僕もイベントのことはよく分からないけど、
      イベントの仕事でも小さい仕事で人を育てていって
      どんどん大きい仕事が
      できるようになってくるみたいな、
      そういうことはコムブリッジなんかは、
      どんどんやっていけるのではないのかなって。
      単に端から傍観者的にみていると、
      思うんですけど。

金田   今、ダイスの小關さんの話を聞いていて
      コムブリッジもそうなんだけど、
      何かものを作っているんですよね。
      で、その違いってすごく大きいなって思う。
      すごくうらやましいのはうらやましい。
      
      逆に言うとうちはインプラ的な仕事をしながらも、
      ダイスのゲームニクス的なものが出来上がってくれば、
      どっかで一緒にできる、ジョイントできるなって思うし、
      コムブリッジのプロモーションの
      仕事でもできるって思うなぁ。

 *********


モノをつくること、それを発表する場があること。
両方のバランスがうまくいったときに、
少しずつでも成長していく。
うーん、とても良いお話が聞けたように思います。
さぁ、連載も終盤。つづきは近々、更新です。

※このテキストは2004年度に取材したものです。

(つづく)

投稿者 グリ : 2005年04月20日 18:22

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